「Moto Z2 Play(XT1710-09)」レビュー

日本版の「Moto Z2 Play (XT1710-09, retapac)」を購入したのでレビューします。

「Moto Z2 Play」の概要


「Moto Z2 Play」は、Moto Zシリーズに属する2017年モデル。同シリーズの特徴である拡張モジュール「Moto Mods」に対応しています。
スペック的にはSnapdragon 626を搭載するミドルレンジ相当、「Moto Z2 Force」の廉価版にあたる手頃にMoto Modsを体験できる機種です。

2016年モデル「Moto Z Play」の後継機種ですが、大容量バッテリーを搭載し上位機種とは異なるキャラクターを持っていたMoto Z Playとは対照的に、Moto Z2 Playは上位機種と同様の薄さを追求した筐体設計でZ2 Forceを超える5.99mmという薄型の筐体に仕上がっています。

日本で発売されているモデル、XT1710-09のスペックは以下の通りです。

概要
名称 Moto Z2 Play 型番 XT1710-09
発表時期 2017/6/1 発売時期 2017/6/29
サイズ 156.2×76.2×5.99mm 重量 145g
カラー Lunar Gray, Fine Gold, Nimbus Blue
基本仕様
SoC Snapdragon 626 2.2GHz オクタコア
RAM 4GB ROM 64GB
画面解像度 1920×1080(FHD) 画面サイズ・方式 5.5インチ有機EL
バッテリー容量 3000mAh バッテリー着脱 ×
アウトカメラ 1200万画素 F1.7
インカメラ 500万画素 F2.2
SD microSDXC SIM nano SIM x2
出荷OS Android 7.1.1 最新OS Android 7.1.1
その他機能 Moto Mods/NFC/撥水コーティング/指紋認証
ネットワーク(XT1710-09)
LTEバンド Band 1/3/5/7/8/19/20/28/38/40/41
通信方式 LTE/W-CDMA/GSM
Wi-Fi IEEE 802.11a/b/g/n Bluetooth 4.2

その他のモデルの仕様については以下の記事をご覧ください。

Moto Z2 Play(XT1710-01,02,06~11)のスペック表

開封・付属品


2017年モデルでは、Xは青、Gは緑、というようにシリーズごとにパッケージの色が変えられていて、Zシリーズは赤。


他機種のパッケージとは違い横にスライドさせて開けるようになっていました。少し凝った作りになっているのは上位機種らしいかも。


同梱品の一覧です。本体の他に、USBケーブル、ACアダプタ、イヤホン、SIMピン、説明書が入っていました。
昨年のMoto Z/Moto Z PlayではMoto Modsの機構を活かした背面カバー「Moto Style Shell」が1枚付属しているモデルが多かったのですが、Z2 Playには付いていないようです。


説明書は最近のスマートフォンとしては厚めの冊子で、カラーの画像入りでしっかり書かれています。

外観


カラーはニンバスを選択しました。前面は最近のMotoによくあるデザインですね。


画面下部に配置された指紋センサーは他の2017年モデルと同じ横長の丸型です。


Moto Zシリーズではなぜか、上位機種はMotoロゴが画面下(指紋センサーとの間)、下位機種は画面上となっていて上下のバランスが異なります。
Play系のこちらの配置のほうが、見た目のバランスも良く指紋センサーに指を運びやすく優れていると感じるのは私だけでしょうか。


2017年モデルの「Moto Z2 Play」や「Moto G5S Plus」などに採用された新色、ニンバスブルー。Motorolaの公式画像ではほとんどシルバーに見えるのですが、実際は公式画像よりも青みの強い爽やかなカラーです。


当初は家電量販店などでの展示は発売の早い黒系のカラーの実機1台だけで、他のカラーは画像から想像するしかない状態の所が多かったのですが、最近はZ2 Playに限らずデモ機以外のカラーもモックが配備され手に取って確認できる店舗が増えてきています。
このニンバスブルーもそうですが、ゴールド系も機種によって色味が違ったりと実際に見てみるとイメージと異なる場合もあるので、お近くに展示のある店舗があれば購入前に一度確認してみることをおすすめします。


背面下部にはMoto Mods接続用のピン。


音量キー・電源キーは他機種と同様に右側です。


充電はUSB Type-C端子。非常に薄い機種ですがイヤホンジャックもあります。
端子の横には「総務省指定」の刻印入り。最近はすっかり見慣れたものですが、やはりZ2 PlayもNFCアンテナの感度は良いです。この電波強度でFeliCaが付いたらいいな、と思うのですけれどね…シェア的に難しいところでしょうが期待したくはなります。


SIMカードトレイはnano SIM 2枚とmicroSDカードが裏表にセットできるようになっています。

デュアルSIMとmicroSDの利用を両立できる素晴らしい構造なのですが、最近ではG5SシリーズやX4など、他社で一般的な2枚目のSIMカードとmicroSDが排他利用となっている機種も出てきました。
今のMotorolaのスマートフォンを選ぶ数少ない利点だと思うのでぜひ考え直していただきたいところ。これが出来る機種は少ないので、捨てるには惜しいメリットです。

外観の印象としては、2016年モデルでは上位機種の特権だった薄さ・軽さというメリットをPlayでも味わえるようになったことは評価に値するでしょう。

単体で持った時の扱いやすさならMoto Modsのための制約で本体形状があまり良くないということもあって同じ5.5インチでも「Moto G5S Plus」のほうが持ちやすいと感じますが、やはりZシリーズはMoto Modsを使ってこそです。
前モデルとなるMoto Z Playでは単体でも厚さや重さがそこそこあったので、Style ShellやMoto Modsの装着時には手に余ることが多々ありました。その点、上位機種と同様の薄さを重視した設計に改められたZ2 Playはモジュールシステムとの相性が改善されたと言えます。

新色のニンバスブルーも美しく、背面がガラスから金属に変更されたことでMoto Mods装着時の擦れが気にならなくなりましたし筐体に関しては概ね好印象。


ただ、1つ気になることとしては、カメラ部分の突起がZ / Z Playよりもやや大きいようでStyle Shellを装着してもカバーし切れません。

Z / Z PlayではStyle Shellを着けてしまえばほぼツライチだったのでカメラの突起を実質無いものとして扱えたのですが、Z2 PlayではStyle Shellを着けていてもカメラ部分が傷付かないよう(あるいは他の物を傷付けないよう)慎重に扱う必要があるのはマイナスポイントです。

UI・機能


基本的にUIや機能に関しては他の2017年モデルと同様で、特に目新しい要素はないので割愛します。
ワンボタンナビや指紋センサーを使った画面ロックなど、お馴染みの機能が一通り利用できます。


Moto Voiceは日本語非対応。音声認識技術が何かと注目を集めているご時世ですから、そろそろ対応言語をもっと増やすなど改めて力を入れて欲しいところですね。


プリインストールアプリで気になったのが、Moto Zシリーズのみに搭載されている「Moto Zマーケット」というアプリ。
Moto ModsやTurboPower 30などの公式アクセサリーを購入できるショッピングアプリなのですが、驚いたことに端末自体の地域設定とまったく紐付いておらず初期状態では英語表示かつMotorola USの販売ページに誘導される状態でした。

アプリ内の設定から地域を変更すれば日本向けの設定になるのですが、残念ながら日本版ではModsの一覧とそれぞれの紹介が見られるだけで購入機能は無しという「マーケット」と呼べるのか怪しい内容。あまり現時点では使えるアプリでは無さそうです。


Moto Displayはバッテリー残量を青いリングで表したカラー表示。そこまではまだ良いのですが、画面上部にうっすらと青のグラデーションがかかっているのはいただけません。
有機ELの特性を活かした省電力な情報確認機能にあえて背景を付ける意味があるのか、それも見えるか見えないかのグラデーションを差して視覚的にも何らかの効果があるのか、疑問の残る変更点です。

同種の機能で言えばGalaxyの「Always On Display」のように、表示スタイルをユーザーが選択できるのであれば候補の1つとして背景を着けたグラフィカルなデザインが用意されていても悪くないと思うのですが、デザインを選べないMoto Displayでこれをやられてしまうのは正直、機能自体の魅力が削がれてしまいます。


全体としては変わらない部分が多いだけについ不満点が目立ってしまいましたが、Moto Z2 Playのソフトウェアに悪い印象を持っているかというと決してそうではありません。

素のAndroidに近いUIに便利な独自機能をさり気なく添えたいつも通りの使い勝手、そして同世代の他機種のようなトラブルを抱えていない点ではむしろ無難に勧められる機種です。

スペック・動作


Z2 Playに搭載されているSoCは「Snapdragon 626」というあまり聞き慣れない物ですがざっくり言えば、位置付けとしても性能としても、ミドルレンジ機のSoCとして広く普及している「Snapdragon 625」とその後継製品である「Snapdragon 630」の間に位置するSoCです。
もう少し具体的に言うと、Snapdragon 625のCPUクロックを2.0GHzから2.2GHzに引き上げ、Bluetooth 4.2に対応させたのがこのSnapdragon 626。マイナーチェンジと言える変更内容で、Snapdragon 625搭載機との性能差はそう大きくありません。

実際の動作に関してもほぼ違いは感じず、ゲームなどをしなければ十分かな、という使い慣れたSnapdragon 625搭載機と同様の印象でした。
薄型といえどバッテリーはしっかり3,000mAhも積まれているのですが、省電力なSoCで電池持ちの良い機種が多いSnapdragon 625/626搭載機としては電池持ちが心もとなく感じました。

十分な動作が実現出来ていると感じる一方、より下位にあたるMoto GシリーズにもSnapdragon 625搭載機がありますし、裏を返せば昨年モデルのMoto Z Playとの性能差もほぼ無いことになります。
あえて採用例の少ないSnapdragon 626を選択してごくわずかでも前モデルからのスペックアップをアピールできる余地を作ったのは、おそらく製品サイクルとSnapdragon 630の登場時期が噛み合わなかったが故の苦肉の策なのでしょう。

戦略的な部分はさておき、実用的には悪くないスペックだと思います。
ただ、日本市場においては現状これが最上位機種となっているのはやや物足りないですね。

カメラ


デュアルピクセルAFに対応した約1,200万画素のセンサーに、F1.7のレンズという構成のZ2 Playのカメラ。その性能はいかほどでしょうか。


なお、カメラアプリは他の2017年モデルとほぼ変わりありません。撮影設定を手動で行えるプロフェッショナルモードも搭載されています。

以下、実際にMoto Z2 Playで撮影した作例です。


オートでのホワイトバランスにやや難がある場面はありますが、素性は悪くない印象。特にテーブルフォトには使いやすそうですね。

まとめ


目立った特徴はMoto Mods対応くらいですが、バランスの取れたミドルレンジ機です。
5.5インチという大きめのサイズはやや人を選ぶものの、普段使いなら十分なスペックや邪魔にならない薄さ、カメラ性能、デュアルSIMとmicroSDの同時利用など悪くない機種でしょう。現行のMotorolaスマートフォンの中ではおすすめできる物の1つです。

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