Motorola端末のStock ROM復元方法

OTAが受信できない場合のアップデート適用や、カスタムROM・ショップROMからの復元などの際に利用できる復元方法の解説記事です。


※本記事の内容は実行する場合は自己責任で行うものとし、トラブル発生時の損害などについて当方は一切の責任を負いません。また、作業方法についてお問い合わせをいただきましても個別の対応は一切いたしませんのでご遠慮ください。

復元方法は専用ツール「RSD Lite」を使う方法と、fastbootコマンドで各ファイルを手動で書き込む方法があります。
どちらも行っていること自体は同じで前者のほうが手間はかかりませんが、最近のモデルではRSD Liteを利用できないものがあることと、特定の不具合の対処で一部分だけを復元したい場合などはfastbootコマンドが便利です。

RSD Liteによる復元方法

必要なもの

・Bootloaderを起動できる状態の復元したい端末
・fastbootを利用できる状態のPC
・RSD Lite
・復元したい機種のファームウェア

作業手順

1. RSD Liteを起動する

2. 端末をBootloaderモードで起動し、USB接続する(電源キーと音量キーの同時押し)

3. Filename欄の右にある「…」ボタンから用意したファームウェアを選択する

4. (未解凍のファイルを選択した場合のみ)「Decompress And Start Flashing」を選択

5. 作業完了を待ち、端末を起動できるようになれば終了です。

fastbootコマンドによる復元方法

必要なもの

・Bootloaderを起動できる状態の復元したい端末
・fastboot/mfastbootを利用できる状態のPC
・復元したい機種のファームウェア(解凍しておいてください)

作業手順

1. ファームウェアを解凍したフォルダから、”flashfile.xml”などのxmlファイルを探して開き、目を通しておく
→ここに書かれている内容が実際の作業内容になります。

2. コマンドプロンプトやPowerShell、ターミナルなど利用環境に応じたツールを起動する(起動後、ファームウェアのあるフォルダへ移動してください)

3. 端末をBootloaderモードで起動し、USB接続する(電源キーと音量キーの同時押し)

4. xmlの指示通りに必要なファイルをfastbootコマンドで書き込んでいき、全て完了したらfastboot rebootで端末の起動を確認する

“flashfile.xml”の読み方


ツールを使ってインストールする場合のためのXMLファイルを説明書代わりにして簡単にfastbootコマンドを入力しての手動インストールができるのですが、見るべき部分は”steps”内に書かれている内容です。

例えば、step operation="flash" partition="boot" filename="boot.img"と書かれている部分であれば、実際に入力するfastbootコマンドはfastboot flash boot boot.imgとなります。
多少fastbootを使ったことがある方なら簡単に読み替えられると思います。

多くの機種で”steps”の最初と最後に書かれている”fb_mode_set”と”fb_mode_clear”の項目に関しては、ツールを使った書き込み時の再起動対策のためのものなので、手入力する場合はあまり必要がありません。
もし念のため入力しておきたいようであれば、それぞれfastboot oem fb_mode_setfastboot oem fb_mode_clearで利用できます。

1つ注意しておきたいのがsystemを書き込む際で、旧機種など容量の少ないものであれば一般的なfastboot flash system system.imgで構わないのですが、現行機種の多くはsystemがいくつかのファイルに分割されています。
その場合はファームウェアを解凍した時点で”system.img_sparsechunk.0″など見慣れないファイル名が並んでいるはずです。

systemが分割されている機種では、fastboot flash system system.img_sparsechunk.0fastboot flash system system.img_sparsechunk.1fastboot flash system system.img_sparsechunk.2…というように、すべてのsystem関連のファイルを順番に書き込めば問題ありません。

mfastbootについて


前の節でsystem.imgが分割されている最近の機種のケースについてお話ししましたが、system.imgが分割されていない旧機種の場合は別の問題が起きることがあります。

1ファイルあたりの容量が大きすぎて、通常のfastbootでは書き込めない場合があるのです。
こちらに該当する場合は、Motorola独自の「mfastboot」が使える環境を整えてください。

なお、mfastbootを利用する際のコマンドは、”fastboot”ではなく”mfastboot”から始まるよう読み替えてください。
すべてのコマンドをmfastbootで進めても構いませんが、必須なのはファイルサイズがfastbootの上限を超えてしまう部分(通常はsystem)のみです。

実際の例

“flashfile.xml”をfastbootコマンドに読み替えたものの一例です。
XT1635-03/retcnのファームウェアを元に、”steps”の内容をすべてfastbootコマンドに起こしています。


fastboot getvar max-sparse-size
fastboot oem fb_mode_set
fastboot flash partition gpt.bin
fastboot flash bootloader bootloader.img
fastboot flash modem NON-HLOS.bin
fastboot flash fsg fsg.mbn
fastboot erase modemst1
fastboot erase modemst2
fastboot flash dsp adspso.bin
fastboot flash logo logo.bin
fastboot flash boot boot.img
fastboot flash recovery recovery.img
fastboot flash system system.img_sparsechunk.0
fastboot flash system system.img_sparsechunk.1
fastboot flash system system.img_sparsechunk.2
fastboot flash system system.img_sparsechunk.3
fastboot flash system system.img_sparsechunk.4
fastboot flash system system.img_sparsechunk.5
fastboot flash system system.img_sparsechunk.6
fastboot flash system system.img_sparsechunk.7
fastboot flash system system.img_sparsechunk.8
fastboot flash oem oem.img
fastboot erase carrier
fastboot erase cache
fastboot erase userdata
fastboot erase DDR
fastboot oem fb_mode_clear


実際にはすべてのコマンドを必ず実行する必要があるわけではないので、各fastbootコマンドの意味を理解した上で臨機応変に使うことをおすすめします。

また、繰り返しになりますが上記のコマンドはあくまでXT1635-03においての一例なので、そのまま他機種で使用することは避け各機種の”flashfile.xml”を確認の上で作業するよう、くれぐれもご注意ください。

まとめ

やはりこの手のことにおいて、分からないまま、ひいては自分で調べて対処する力がないまま手を出してしまうのが一番危険だと思いますので、本記事ではあえてすべての内容は説明せず要点のみに留めました。

実情としては2017年現在では2つ目のfastbootコマンドでの作業が必要なパターンが大半かと思いますが、皆様の大切な端末の文鎮回避など、この記事が何かのお役に立っていれば幸いです。

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